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【累ヶ淵】心霊スポット概略

・心霊スポット名:累ヶ淵-かさねがふち
・住所:茨城県常総市羽生町
・ジャンル:水場・歴史
・説明:

有名な怪談「累ヶ淵」の舞台となった場所。

心霊スポットとして紹介するには微妙な場所と言えなくもない。しかし、陰惨な事件と以降の祟りとも解釈できる出来事などは、現在の心霊スポットにおける噂話と共通するものも多く、それを情報や物語として発信するという事に、こういった心霊スポット的な情報、興味は古来よりあるものなのだと実感できる。

事件内容については、法蔵寺にある解説版が参考になるので、そこから抜粋したものを参照させて頂く。


 羽入村の百姓与西衛門の後妻“すぎ”は、夫との不仲を恐れ、その醜く生れついた助(すけ)という連れ子の男子を殺してしまう。その後に生まれた累(るい)は助に生き写しであったため「かさね」と呼ばれた。心優しい娘に成長した累は、旅に病む他国者を助け婿に迎えるが、やがてその醜さゆえにうとまれるよになり、2代目を名乗る婿与西衛門によって鬼怒川で殺害される。その与西衛門には不幸が続き、そして死霊が後妻との間に生まれた娘“きく”にとりつき苦しめたため、飯沼弘経寺にいた祐天上人が法力をもってこれを解脱したという実話に基づく話である。

以上法蔵寺解説版から抜粋


因みにこの事件は、1612年から1672年の60年の間に繰り広げられた出来事とされていて、また物語としては後の150年後あたりから発信され始めたそうだ。今から約200年前といったところだろう。

また「これは物語であり実話ではない」という意見もあるのだが、現在に知られる「眞景累ヶ淵」などは、ここ「累ヶ淵」で起きた実際の事件を基にして作られたとされている。安易に「史実ではない」と決めつけてしまうより、過去の様々な悲しい出来事をイメージし、悲しい気持ちを持ちながら、累たちの墓の前で掌を合わせたいと個人的に思う。

過去に事件があった淵は、実は河川改修工事などにより現在は存在しない。
現地を見れば察するだろうが、現在の鬼怒川の両脇には人工的な堤防が敷かれており、明らかに流れを制御したことが分かる。また、悪霊は最終的に祐天上人が法力をもって解脱したため、その悪霊は現地に存在していないことになる。
なので、もうここは心霊スポットとは呼べないという見方もある。しかし舞台は水場であり、そういった場所には霊的な情報は比較的多い。例えば水難事故が他に比べ多発するとか…。

まだまだ気を抜いて接する訳にはいかないと思えてくるのが、現在の「累ヶ淵」なのである。

心霊スポット地図

心霊スポット動画

心霊スポット【累ヶ淵】現地写真

心霊スポット:累ヶ淵

法蔵寺にある累の墓。
書籍で拝見したものとは配置等、若干の違いを感じた。手入れをされている証拠なのだろう。

心霊スポット:累ヶ淵

墓の横には案内板があった。
観光者に対する配慮であり実に有難い。

心霊スポット:累ヶ淵

現在では「ここが累ヶ淵だ」といえる場所は存在していないとはいうが、それでも雰囲気だけでも味わいたいと思い、鬼怒川を目指すことに。
写真中央に見える竹の分け目から進んでみた。

心霊スポット:累ヶ淵

道中はなかなか険しかった。
この写真はそんな中の一枚である。
季節が春であったため、そうでもなかったのだが、季節によっては虫対策が必須である。

心霊スポット:累ヶ淵

険しい道中を超えると鬼怒川が現れた。
対岸には菜の花が咲き誇り綺麗であった。
その対岸は明らかに人工的に盛り上げられたものであり、そこからも当時の姿ではないのが分かる。
時代の流れに、致し方ない部分ではある…。

心霊スポット:累ヶ淵

その対岸から、左の撮影ポイントを望む。
広域にわたり鬱蒼としているのが分かる。
それにしても菜の花が綺麗だ。

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