【大円寺：観海上人】心霊スポット概略

・心霊スポット名：大円寺：観海上人-だいえんじ：かんかいしょうにん
・住所：新潟県新潟市中央区
・ジャンル：水場・神仏・殺
・説明：

新潟県新潟市にある「大円寺」の、かつての住職「観海上人」は、人々の苦しみを代わって受けようと思い、難行苦行の末に土中に入った。即身仏になる為に入定したという訳だ。

この際に「７年経過したら掘り出してほしい」と周囲に託したのだが、それが叶う事はなかった。というのも、当時は墳墓発掘禁止令が発せられており、それを行えば墳墓発掘罪に問われてしまう訳である。なお、この禁止令が発せられたのは明治元年なのだが、上人が入定したのは、それから先の明治１１年である。その辺の経緯などは不明だが、罪に問われようとも即身仏になろうとする、上人の覚悟を感じる。

そんな覚悟の末の入定だったのだから、それが叶わなかった時の無念は相当であったのは明らかだ。いつしか上人と思わしき姿が目撃される様になり、また誰もいない本堂から経文を唱える声が聞こえた事もあったそうだ。それ以外にも様々な怪現象が起きたとの噂も聞かれたそうだ。

そんな無念の上人が、ようやく掘り出されたのは約束の年より遅れること９０年以上。年号も変わってしまった昭和５０年代初頭に掘り出され、その模様は某ＴＶ局にて放送された。出土した上人は、残念ながら即身仏ではなく骨の状態であったそうだ。その中の頭部の骨は完全な形で出土されたそうで、復顔術がほどこされ、その後に手厚く供養されたそうである。

その復元された頭部は、上人が入定したとされている８月２４日に法会が行われ、その際に限り開帳されるそうだ。

この大円寺は、このサイトで紹介する心霊スポットとは少々趣が違うと思う。しかし、上人の人々を思う強い願いとその覚悟、そしてそれが叶わなかった無念さを伝えるために、ここに記す事とした。

大円寺を遠目から撮影。
周りに溶け込んでしまい、遠目からは実に分かり辛い。
ケヤキの巨木が目印となるだろう。

幼少の頃に話題となっていた、あの場所に立っている事に、何とも言えぬ複雑な感情が込み上げて来た…。